2025年のSNS市場は、イーロン・マスク氏の改革が進む「X」や、急成長する「Threads」など、激しい競争が続いています。
その中で注目を集めるのが、2024年末にリリースされた国産SNS「mixi2」です。「優しいSNS」をコンセプトに掲げたmixi2は、従来のSNSに疲れたユーザーに新たな居場所となるのでしょうか？
本記事では、mixi2が2025年のSNS市場でどのような立場を築くのかを考察していきます。
2024年SNS市場から見る2025年の展望
2024年のSNS市場はさらなる進化を遂げ、ユーザー体験やビジネス活用の場として多様化しました。振り返りながら、2025年の展望について予想していきましょう。
激変する「X」の現状
2024年に「X」（旧Twitter）は収益化を軸に大きな仕様変更を実施しました。プレミアムプランや収益分配機能を強化し、クリエイター支援を拡大する一方で、無料ユーザーとの格差や「インプレゾンビ」問題が浮上しました。
また、動画プラットフォーム化への移行を進めるも、課題が山積です。2025年も、信頼回復と収益の両立を目指す試行錯誤が続くと予測されます。
成長を続ける「Threads」と「BeReal」
Meta社の「Threads」は、日常生活をシェアするカジュアルなSNSとして急成長しています。直感的な操作性と親和性の高いインターフェースが支持され、多世代にわたるユーザー層の拡大に成功しました。
一方で、「BeReal」はリアルタイム性に特化し、特定の瞬間を共有する独自のスタイルでZ世代の心を掴んでいます。両者ともに個性ある体験を提供しながら、他のSNSとの差別化を図り、2025年も安定した人気を維持するでしょう。
新参「mixi2」の挑戦
そんなSNS戦国時代、12月に新参として「mixi2」が登場しました。SNS疲れに悩むユーザーをターゲットに、「レコメンドなし」「フォロワー優先」というシンプルな設計を打ち出します。
この戦略によって、5日で120万人の登録者が出るなど、膨大な情報に疲弊したユーザーに新たな選択肢を提供することに成功しました。30代以上をメインターゲットとし、落ち着いた交流を重視した環境を整備しています。
mixi2の戦略とは？
2024年にリリースされた mixi2 は、かつてSNSの先駆けとして一世を風靡した「mixi」のDNAを受け継ぎつつ、現代のSNS市場に適応した新たな戦略を打ち出しました。
「優しいSNS」を目指す新概念
mixi2は、中高生を利用対象から排除し、落ち着いた大人のための空間を提供しています。昨今のSNSでは、過激なコンテンツが目立つようになりました。そんな中、既存のSNSとは一線を画して心地よいオンライン体験をコンセプトにしています。
特に、招待制によるコミュニティ形成やシンプルな機能設計が、ユーザーに安心感を与えています。過激な投稿やトレンド争いに疲れたユーザーにとって、mixi2はストレスフリーな選択肢として人気を集めており、SNS疲れを感じる層の移行を後押ししています。
レコメンドに依存しないストレスフリーな設計
mixi2はアルゴリズムに依存せず、ユーザーがフォローした人の投稿を時系列順に表示する設計を採用しています。ほかのSNSだと、バズった投稿等が意図せずに流れてくることはありませんか？
mixi2では、知らない人の投稿や過剰な情報に圧倒されることなく、自分が見たい情報だけを安心して確認できる環境を提供することを戦略としています。
長期的な収益化戦略
mixi2は現在、無料・無課金モデルでサービスを提供し、ユーザー基盤の拡大を最優先に進めています。この戦略は、ユーザーがサービスの価値を実感し、信頼を築くための重要なステップです。
今後の収益化については慎重に検討されており、広告やプレミアム機能の導入が視野に入っています。他のSNSが直面した収益化の課題を教訓とし、ユーザー体験を損なわない形での持続可能なビジネスモデルを模索しているようです。
2025年SNS勢力図におけるmixi2の立場
昨今のSNS市場は、多様化と個性化が一層進む中、新興勢力と既存大手が激しく競い合う激戦区となっています。そんな中、2024年に登場したmixi2は、懐かしさを感じさせる要素と新たな魅力を融合させたサービスとして注目を集めています。
果たしてmixi2は、この競争の中でどのような立場を築き、2025年のSNS市場においてどのような役割を果たしていくのでしょうか。
ターゲット層の集中による存在感の確立
mixi2は、大人世代をターゲットにすることで、SNS市場での独自ポジションを確立していきそうです。
BeRealやThreadsが若年層に焦点を当てる中、落ち着いた交流を求める層に特化する戦略が功を奏し、既に140万人のアクセスを得ています。
この集中戦略は安定的なユーザー基盤を形成していくでしょう。
コミュニティでつながるSNS
mixi2の大きな特徴は「コミュニティ」機能です。同じ興味や関心を持つユーザーが集まり、自分の「好き」を語り合える場所を提供しています。
また、参加しているコミュニティがプロフィールとして機能するため、自分の興味や属性をアピールする名刺代わりにもなります。mixi2は、仲間や同士を見つける手段として、ユーザーのつながりを深めるSNSとして再度注目されるでしょう。
深いコミュニケーションを重視
X（旧Twitter）やThreadsなどの巨大プラットフォームが動画やAIといったトレンド機能を拡充する中、mixi2はこれらをあえて取り入れず、深いコミュニケーションを重視する設計で差別化を図りました。
トレンド競争や情報過多による疲れを感じている人の受け皿としての役割になるでしょう。
mixi2が今後直面するかもしれない課題
2024年に登場したmixi2は、かつてのSNSブームを支えた初代mixiの懐かしさと、現代的な要素を兼ね備えたプラットフォームとして注目を集めています。しかし、競争の激しいSNS市場での生き残りは容易ではありません。
ユーザー層の拡大や機能の進化といった課題だけでなく、他の大手SNSとの差別化や収益化の戦略も求められています。今後、mixi2がどのような壁に直面し、それをどう乗り越えていくのか、注目が集まります。
招待制の限界
mixi2が採用する招待制は、安心感や質の高いコミュニケーションを確保する利点がある一方で、ユーザー拡大のスピードが制約される課題を抱えています。現在は140万人のアクセスということでスタートダッシュを切ることに成功しました。
しかし、この仕組みが進展を妨げるボトルネックになる可能性もあります。同じく招待制度を導入していたClubhouseは、最初の二か月をピークに人口は減少を辿りました。今後は、招待制の魅力を維持しつつ、より柔軟なユーザー拡大策を導入する必要があるでしょう。
競争の激しいSNS市場
SNS市場は短文SNSを中心に激しい競争が繰り広げられており、mixi2もその中で差別化が求められています。XやThreadsといった強力な競合が存在する中、独自のコミュニティ機能やエモテキ等で差別化を図りました。
今後も継続して競合にはない「安心感」や「親密さ」を際立たせる戦略が重要となります。
収益化への課題
無料モデルから収益化へ移行する際、ユーザー体験を損なわない形で広告モデルや課金プランを導入する必要があります。
しかし、大手SNSであるXは収益化を進める過程で、広告の押しつけやアルゴリズムの変更に対し、ユーザーからの不満が高まっています。この状況は、mixi2にとって他社との差別化を図る絶好の機会です。
ユーザー満足度を維持しつつ、信頼を損なわない付加価値のある収益モデルを構築することができれば、市場での独自性を確立できる可能性があるでしょう。
ホームページ制作へ繋げよう
mixi2の登場は、SNS市場の分化を象徴する出来事です。ユーザーとの距離を縮める「優しいSNS」は、企業や個人事業主が新しい集客経路を開拓するチャンスと言えるでしょう。
特に、mixi2のコミュニティや時系列タイムラインを活用することで、ホームページへの集客を強化できます。この機会に、自社のWebサイトをmixi2との相性を考慮して改善・制作することで、2025年の競争を優位に進めていきましょう。
