2024年の介護報酬改定で、「書面掲示規制の見直し」が行われ、Webサイトに重要事項等を掲載することが義務化されました。そこで多くの介護サービス事業所が直面したのが、自社ホームページの必要性ではないでしょうか。時代の流れとともに、Webサイトからの集客の効果が強くなりつつあるなか、デジタル化による対応も求められる昨今。ホームページを持っていない事業所は、今こそ自社サイトを立ち上げる絶好の機会といえます。今回は、2025年度が始まるまでに知っておきたい、介護サービスのホームページ制作のメリットやその作業をプロに任せるメリットについてご紹介します。
2025年度までに介護サービス事業所がホームページを作る必要性とは
特に、自社ホームページを持っていない事業所は、2025年度が始まるまでの間にサイトを開設するメリットは大きいといえます。その理由を見てみましょう。
2024年介護報酬改定で重要事項等のWebサイト掲載が義務化された
ご承知の方も多いと思いますが、2024年の介護報酬改定では「書面掲示規制の見直し」が全介護サービス事業所を対象に行われることとなりました。具体的には、これまで壁掛けやファイルの備え置き等で掲示できていた重要事項等を、Webサイト上にも掲載しなければなりません。自社ホームページがあると、PDFやテキストファイルで簡単に掲載することができます。
デジタル化に伴うさまざまな変化に対応しやすい
これまで、介護保険が始まって長いあいだ、アナログな方法で色々な手続きや仕事が完結してきました。そのため、あまりパソコンを触らず仕事ができた、という現場も多いでしょう。しかし、最近は介護業界でもデジタル化が進み、色々な場面でその必要性を実感せざるを得なくなっているはずです。先ほどご紹介した、「書面掲示規制の見直し」のように、今後はますますWeb上での情報の充実化が図られると予測されます。自社ホームページがあると、多くの場面で活用できる可能性が増えるでしょう。
自社ホームページを作成するメリットを早い段階で得られる
集客や宣伝、Web上での情報の充実化など、遅かれ早かれ自社ホームページを作る必要性を実感している場合、早く取り掛かった方がそのメリットを長く享受できます。「必要性は感じているけど、まだ手をつけなくても良いかな」と思っているうちに、本当に必要なタイミングで慌ててしまう事態になるかもしれません。早い段階で着手できていれば、そのぶんメリットも早い段階から実感できるのではないでしょうか。
介護サービス事業所がホームページを制作するメリット
介護サービス事業者がホームページを制作するメリットを3つご紹介します。
利用者・家族に認知してもらいやすくなる
10年前に比べると、今の介護サービス利用者やその家族が、スマホやPCを使って調べものをしたり、他者とコミュニケーションをとったりする姿が一般的になってきたと思いませんか?初めて介護が必要になり、どんなサービスがあるのか探したり、利用したいサービスを見つけたりする手段として、インターネットを活用する人の数は増えています。自社ホームページがあると、その存在を知ってもらうことができますが、そうでない場合は選択肢の1つにも入りにくくなり、集客のチャンスを逃すかもしれません。
ケアマネジャー等の福祉・医療関係者の目に止まりやすくなる
介護サービスの集客では、福祉・医療に携わる人からの紹介も欠かすことはできません。特に、居宅ケアマネジャーは、在宅サービス・施設サービスとの橋渡しを行う役割も持っており、必要に応じて適切な介護サービスを調整する要となります。日頃から付き合いのある居宅ケアマネジャーだけでなく、新規参入の事業所のケアマネジャーや、新しく赴任した福祉・医療関係者からの紹介を受けたい時、ホームページがあるとその事業所の特徴や魅力が伝わりやすくなるでしょう。
人材の確保につながりやすくなる
介護業界は慢性的な人手不足を抱えており、実際に人材の確保に困っている事業所も多いでしょう。就職希望者が、どんな職場なのか調べたり、法人の理念や介護の方針が自身の理想とマッチしているか把握したりするために、自社ホームページがあると便利です。求人票だけでは伝わりきらない情報を、自社ホームページなら自由に掲載することができます。
介護サービス事業所がホームページを作る際に意識しておきたいこと
ホームページの制作は、その質にこだわらなければPCやインターネットに詳しくなくても可能です。しかし、ただやみくもに作っても、十分なメリットを感じることができない可能性があります。どんな点に注意が必要なのか、意識しておきたい部分をチェックしてみましょう。
見る人に安心感を与える雰囲気と内容にする
「介護」という、人の生活をサポートする業種では、安心感がとても重要になります。自分がこのサービスを利用して快適に暮らせそうか、という視点でホームページを作成しましょう。ホームページのホーム画面や、会社概要が記載されているページは、いわば名刺代わりとなります。温かみのある雰囲気で、基本情報や法人理念、方針などをしっかり明示し、信用が得られる事業所であることをアピールしましょう。
必要な情報が簡単に分かるコンテンツ
利用の流れや費用など、利用者やその家族が知りたいと思うような情報は、すぐに分かるようにしておきましょう。どこをクリックすれば良いのか分からない、該当のページを見つけてもごちゃごちゃして分かりにくい、といった問題があると、面倒くさくて離れてしまうかもしれません。特に、介護サービスを提供する事業所の場合、閲覧するのはご高齢の方やその家族が主となります。デザインや導線を分かりやすく、文字の大きさやフォント、色、配置などにもこだわる必要があるでしょう。
雰囲気やスタッフ、利用者の姿のイメージが伝わるコンテンツ
動画や写真などがあると、実際のサービスの雰囲気が伝わりやすく、より安心感を与えることができます。「スタッフはどんな人がいるのかな」「どんな風に過ごすことができるのかな」など、利用者や家族は不安いっぱいの状態でホームページを閲覧しているかもしれません。和やかで、飾り気のない日頃の和気あいあいとした様子が伝わると、申し込みまでのハードルも下がるでしょう。
介護サービスのホームページ制作をプロに依頼するメリット
介護サービスのホームページ制作は、自社スタッフで行うケースと外部のプロに依頼するケースの2通りがあるでしょう。結論から言うと、費用はかかりますがプロに依頼するのがおすすめです。その理由を見てみましょう。
クオリティやセキュリティ面で安心できる
ホームページ制作の経験がない人が、限られた時間で仕上げようとすると、どうしてもクオリティは下がります。見た目が良くない、分かりにくい、事業所のイメージとは合わないなど、不満も多くなるかもしれません。また、あまりにも質素なホームページは、かえって不安感も与えます。プロに依頼すれば、サイトを訪れる人の特徴などをよく理解し、イメージに合うデザイン・内容で制作してくれます。また、ウイルス対策などセキュリティ面での心配も少ないでしょう。
社員に負担がかからない
プロにホームページ制作を依頼すると、社員は本業に集中でき、時間や労力の負担をかけずに済みます。打ち合わせや確認作業などで時間を使うこともありますが、実際にホームページを作るための大多数の作業は任せることができます。突発的なトラブルがない限り、決められた期限までに間に合わせやすいのも大きなメリットでしょう。
プロのノウハウが活用できる
実績が豊富な会社に依頼すると、これまでの経験やノウハウを活かしたホームページができます。ホームページは、ただ情報をまとめたWeb上の資料ではありません。プロに任せる場合、デザインや使う言葉、配置、掲載コンテンツなどは、訪れる人のことを考え抜いて作られています。実際に、資料の送付依頼につながったり、見学の申し込みにつながったりと、意図する目的を達成するには、専門のノウハウが必要です。
2025年度が始まるまでにホームページを制作しよう
デジタル化がすすみ、介護サービスの利用者やその家族がスマホを使いこなす世の中、介護サービス事業所もその時代の流れにあわせて変えていく必要があります。これまで、パンフレットの手渡しや送付で済ませていた集客手段は、インターネット検索に変わってきています。「書面掲示規制の見直し」のように、介護報酬改定でもデジタル化に合わせて従来の方法から変更される部分が今後も増えると予想されます。今のうちに、早い段階で充実したホームページを制作しておくことをおすすめします。